江戸東京たてもの園で開催された東京大茶会(2023年10月21・22日)に行ってきました。
細々と10年ほど裏千家茶道を続けており、お茶会にもちょこちょこと出かけています。
レトロな建物でのお茶会はすごーく貴重でありがたい素敵な時間でした。楽しい秋の思い出になりました。
来年もまた行きたい!ということで、来年に向けて記録しておきます。
tokyo-grand-tea-ceremony2023.jp
東京大茶会とは
東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京が主催する、趣のある会場で、誰でも気軽に楽しめるさまざまな茶道のプログラムが展開されるイベントです。
複数の流派が行う茶席や、英語解説つき茶席、お子様向け茶席など多様な茶席が一度に開催される大規模な大寄せ茶会です。
今年は浜離宮恩賜庭園と江戸東京たてもの園で実施されました。
江戸東京たてもの園でのプログラム
江戸東京たてもの園では茶席(4ヶ所)、野点、英語で楽しむ茶席、子供と楽しむ茶席が実施されました。
どのプログラムも歴史的な復元建造物で行われます。
野点、英語で楽しむ茶席、子供と楽しむ茶席は当日券のみ、一般的な茶席は事前抽選制です。どのお席も1日8回開催されます。
参加料は子供と楽しむ茶席は500円。それ以外は全て800円です。
持ち物は基本的に不要です。茶席ごとに懐紙、菓子切り、お手拭きがセットで配布されました。
高橋是清邸と川野商店(和傘問屋)での茶席に参加しました
初めての東京大茶会!初めてのたてもの園!ということで、頑張って茶券を確保して二席入ることができました。
高橋是清邸
東京たてもの園のお茶席は、東京都西部の複数の茶道団体が各会場持ち回りで茶席を設けているそうです。
今年の高橋是清邸は東村山市茶道華道睦会がご担当。いろいろな流派が合同の団体とのことで、回によって流派が異なるそうです。
モリタが入った回は、宗徧流のお席でした。宗徧流のお点前を拝見するのは初めてだったのですが、解説を聞いたりお菓子をいただくのに忙しく、裏千家との違いはあまりよく分からず…。茶巾の置き方がちょっと違っていたかな。
高橋是清邸は1902年(明治35)の建築で、1936年(昭和11)の2・26事件の現場になった建物です。
年季の入った木材特有の落ち着いた焦茶の縁側を通って、茶席会場の広間席に入ります。レトロ建築特有のゆがみのあるガラスが素敵でした。
広間の照明は、ぼんやりとしたガラスのペンライトが2つ。夕方のお席だったので、ほどよく薄暗くて落ち着く空間でした。
川野商店(和傘問屋)
続いては、川野商店です。店前に置かれた台車つき自転車がよき…!
高橋是清邸があったセンターゾーンから、東ゾーンへ移動しました。連続した回だったのですが移動は十分間に合い、東ゾーンを少し見学することも出来ました。
東ゾーンは映画「 ALWAYS 三丁目の夕日 」の世界。建物内に展示資料があり、博物館としてめっちゃ楽しいです。
川野商店は1926年(大正15)、江戸川区小岩に建てられた建物です。内部には、1930年(昭和5)頃の和傘問屋の店先の様子が再現され、和傘の作り方の展示がありました。
お席のご担当は国立市茶道連盟。
『茶経』の写と秋の花、会場にちなんだ傘の香合からなるお床のしつらえが素敵でした。
来年に向けて
主な茶席は事前抽選
一般的なお茶席(4ヶ所)は事前申込み制です。
2023年の応募期間は8月10日(木)10時~9月10日(日)でした。
秋のお茶会のことなんてまだ考えられない暑いうちから応募開始なので、要注意です。
モリタは友人と申込み、友人は当たり、モリタは落選。
実は2022年にも申し込み、2人とも落選しています。倍率は結構高いです。
キャンセル待ちはかなり並ぶ
一般的なお茶席は、毎回4ヶ所あわせて15人程度キャンセルが発生していました。
そこで、キャンセルされた分の茶席券がお席開始10分前から販売されます。
(事前抽選で落選しているモリタとしては、当日のキャンセル発生率を減らして、事前抽選できっちり茶席券を確保できるようにしてほしい…)
とりあえず並んでみよう!と軽い気持ちで並び始めたところ、買えたのはなんと3時間後。
そのうち2時間は立ちっぱなしです。
並び始めてから3回目のお席でやっとキャンセル待ちの順番が回ってきました。
キャンセル待ちをするときは、1回あたりのキャンセル数をスタッフに確認した上でキャンセル待ちの列の人数も考え、本当に並ぶかどうか冷静に考えましょう。
せっかくのたてもの園。割り切って建物を見学してもよかったな〜、と思います。
お席はどちらも素敵でしたけどね…!
当日券は11:00台に全て完売
野点、英語で楽しむ茶席、子供と楽しむ茶席は当日券のみです。
野点に参加できたらいいな〜と12:30頃にのんびり会場に着いてぼう然…。
当日券は11:00台には8回分全て完売してしまっておりました。
そうだった。お茶会といえば朝が勝負。
1回目を狙うつもりで動かなければいけないんだった。
学生の頃、他大学のお茶会に行く時はそうだった〜〜〜と、遠い記憶を蘇らせながら後悔しても今年は返らない…。
当日券さえ確保できれば、お茶席までじっくりたてもの園を楽しめたのです。来年に向けた一番の反省点です。
お昼ごはんは武蔵小金井駅で買っていこう
江戸東京たてもの園には、食事が食べられる施設が2つとミュージアムカフェが1つあります。東京大茶会のではさらにキッチンカーが4台出店していました。
たてもの園の入館料が無料だったためか来園者が多く、どこも結構混んでいた印象です。
特にキッチンカーは並ぶ上に、並んでる最中にも次々と売り切れていきました。
食べ物は武蔵小金井駅で購入して持参すると安心です。たてもの園のある小金井公園近くにコンビニもあります。
園内にはベンチや仮設の屋根つきスペースもあったので、食べる場所には困らなそうでした。
こうなったら嬉しいな〜
歴史的建物の解説が聞きたい
茶道は日本文化の総合芸術。建築や内装もその要素のひとつです。
今回のお茶席でも、建具、照明、建物の歴史、お庭などなど、気になることがたくさんありました。
お茶席の前か後に、学芸員や教育普及担当スタッフによる会場の解説があれば、より楽しめたなぁと感じます。
茶席に入れなくても抹茶を楽しめると嬉しい
事前抽選券も当日券も、お茶席に入るためには下調べが必要で、結構大変です。
茶会があるとは知らずに来園した感じのお客さんもたくさんいました。
茶席券が手に入らなかった人や、当日ふらっと来た人も雰囲気を楽しめる要素があると嬉しいな〜と思います。
ミュージアムカフェ、園内飲食店、キッチンカーなどでお茶席と同じ抹茶とお菓子がいただける、とかどうでしょう。